民事再生

■民事再生とは
民事再生とは、債務整理の方法のうちの1つです。債務整理とは、借金を抱えている方のための制度であり、そのような制度を利用することによって借金の額を減らしたり、借金そのものを無くしたりすることができます。民事再生のほかにも、債務整理方法としては任意整理や自己破産という制度が設けられています。どの制度を利用するのが一番良いのかは、個人個人の借金の在り方によって異なりますので、個別具体的に解決方法を探っていくことになります。

 

●民事再生と自己破産の違い
任意整理においては、貸金業者等の債権者と交渉をすることによって、弁済額や弁済方法について話し合い、債務整理を行っていくことになります。しかし、民事再生や自己破産はそのような話し合いによるものではなく、裁判所を介して行う制度としての共通点を持つため、同じように捉えられがちです。
そこで、それぞれの相違点についてきちんと確認し、民事再生についてより詳しく見ていきましょう。

 

民事再生とは、裁判所に対して再生計画案を提出し、それを認めてもらうことで、結果として借金を大幅に減額することができるというものです。
一方、自己破産は「支払い不能」状態にあることを裁判所から認めてもらうことにより、債務そのものを免除してもらうことができるというものです。
そのため、民事再生は借金を「減らす」ための制度であり、自己破産は借金を「なくす」ための制度といえます。この2つの制度は、根本的に債務整理の目的ないし到達点が異なるのです。

 

●民事再生をするには
自己破産制度との違いを理解した上で、さらに民事再生について詳しく確認していきます。
民事再生を行うためには、まず裁判所に申し立てをし、再生計画案を提出します。それが認められれば、認可された再生計画に基づき、借金を減額してもらうことになります。元の債務から大幅な減額をしてもらい、減額された分の借金は免除されます。そして、減額されて残った分の借金については、3年から5年の間に分割して返済をしていくことになります。

 

また、民事再生をすると自分が持っている財産を取られてしまうのではないか、と誤解される方もいますが、そういうわけではありません。民事再生の場合には、基本的に財産の処分はなく、手元に残すことが可能です。このような誤解を招く一因として考えられるのは、自己破産の場合に最低限の財産を以外が処分されてしまうことと、混ざって理解している人が多いことにあります。

 

●民事再生のメリット・デメリット
次に、民事再生のメリット・デメリットについて確認してきます。民事再生の大きなメリットは、任意整理と比べて借金の大幅な減額が期待できることや、基本的には住宅や自動車といった、自分の財産を手放すことなく債務整理できるという点にあります。しかし、裁判所を介して手続きを行わなければならない点や、民事再生をした後数年間は新たな借り入れをすることができなくなる点はデメリットといえます。

 

西宮駅前法律事務所では、民事再生についてのご相談を幅広く承っております。民事再生やそのほかの債務整理方法についてお悩みの方は、お気軽に当事務所までご相談ください。

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